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sonic&trip-「AKIRAの文学音楽」

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2007年 04月 11日

yes,please

 今日、4月11日。僕たちのファーストアルバムが発売される。
随分長かった。本当。出来上がってからもう8ヶ月くらいがあっという間に過ぎてた。
でも、やっと今日発売になる。

 本当メンバー、スタッフ、応援してくれる人みんなのおかげです。感謝感謝です。アルバム発売に関して僕が思うことといったらそれだけです。本当みんなのおかげです。発売されるからには少しでも多くの人のもとにアルバムが届くといいです。
本当みんながいなくちゃ、世の中に僕の曲が発売されることになんて一人じゃ絶対できないもの。

 発売してみないと僕にはきっと分からない。

 僕はここ3日間くらい、高熱出して寝込んでた。昨日今日でやっととりあえず動けるようになった。りんご3切れくらいしか食べてなくてびっくりするくらい痩せたけど、昨日今日食べまくっていたらいつも通りに戻ったと思う。やれやれ。




 それで今日はこのアルバムが僕の手元からようやく離れていくお別れの日だった。

 横浜の方をぶらぶらしながら色んなことを思い出してた。レコーディングのこと、メンバーみんなとの思い出。大学の頃。高校生の文化祭。

 横浜はビュービュー風が吹いてたけど僕の気持ちは幸せでいっぱいだった。個人的に何といっても僕はこのアルバムの始まる瞬間の透き通ってる感じがたまらなく気に入ってる。ただ、透明感がある。とかじゃないとこが気に入ってる。清涼飲料水的なものじゃなく。

 悲しいとか色んな気持ちが詰まっているものが最終的に音楽の中で溶けて透き通ったものになってる。僕はそういうの(映画でも小説でも詩集でも)が一番好きだから。何となく僕も澄んだ透き通った生き物になったような気になれるから。アルバムの始まりを聴くといつもホッとするよ。みんなもそういう風になるなら嬉しいけど。



アルバムはそれから一人ぼっちの曲になったり、死についての曲、恋、記憶について、色んな曲が続いてく。
それで最後は心の中で、だ。この演奏ももはや再現は不可能というある種の空気が詰まってしまったと思っている。大切なテイクになった。マイクチェックとかも殆どしてないテスト演奏のテイクがみんなの同意からそのままアルバムに入ることになった。

初めて作るアルバムの最後の曲。僕たちの演奏は自分達の作った空気に少し怖がりながら、もつれながらも進んでいく。この曲は本当に何から何まで全て直しなしの一回きりの演奏がそのまま入ってる。
僕は自分の歌を直したいって最後まで随分ダダをこねたけれど(笑)今じゃ何も気にならないや。


もっとも、このアルバムは基本的に他の曲も少し直しを入れる程度で全部歌と演奏同時録音の一発で録った。
正真正銘、あの時の瞬間の僕たちが詰まってる。


 このアルバムの収録曲で一番初めに録音した曲は今から1年半も前になる。今聴いてもやっぱり僕らは本格的なレコーディングも初めてだからかすごく緊張してる。すごい緊張感。でも最初っていうのは本当の本当に人生でたった一回きりなんだ。5人みんな、最初だった。

信じられないくらい集中してた。

僕も運動会とか学芸会とか比にならないくらい集中してた。
 

第一日目のその日のレコーディングが終わったときは嬉しい気持ちでいっぱいで、帰り道、乃木坂の駅前の電信柱をよじ登ってみんなに叫んでたと思う。
 


 みんな聴いてみて。このアルバムが僕らから離れて色んな人の思い出と一緒になりますことを祈って。


(あ、あと。一応、全国のインディーズ取り扱い店で発売ってことなんですが、デビューアルバムだしもしかしたら置いていなかったり、売れちゃってたりして、お店に在庫がないってことがあると思います。
本当良かったらそういう状況であってもお店の方に注文してもらったり、お店の人に質問してもらえるとありがたいです。お店の人たちが僕たちを知ってもらえるチャンスにもなるので。よろしくお願いします!)

# by sonic-trip | 2007-04-11 03:25
2007年 03月 30日

上を向いて歩こう。

 昨日はギターのレッスン後、一人で吉祥寺をふらふら歩いて銀杏BOYZのドキュメント映画をバウスシアターで見た。

 会場は満員で僕はドレッドヘアーの男の子の隣に座る。僕は髪を切ったばっかしで何か小さい女の子みたいな髪型になってる。

 映画は二時間少しあった。一瞬で終わった。
 怒鳴りあったり笑いあったりするバンドの姿がスクリーンの中にあった。
 見ている間はずっと、たまらない気持ちだった。ここにいちゃいけないような気持ちになった。
 でもだからといって何処にいけばいいのかも分からなかった。

 最近ずっとそんな感じだった。帰り道、ガラガラの井の頭線の窓に写る僕は、僕が世界で一番嫌いな顔をしてた。

 感動もしたんだけど、今の僕にはとっても厳しさの残る映画だった。
 一人で見に行って良かった。
 

# by sonic-trip | 2007-03-30 14:39