sonic&trip-「AKIRAの文学音楽」

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2011年 02月 09日

空の彼方。

今は夜中の1時。
空を見上げて、その向こうにきっといる、誰かのことを考えるっていうのは、不思議な気持ちだ。

もうそろそろ向こうに着く頃だ。

今日の朝、七時に起きて、妹の朝子を成田に見送ってきた。
朝子はこれから一年間、パリで美容と語学を学びに行く。

25年間一緒の家に暮らしてきたけど、これが別の所で暮らす最初だ。
小さい頃二人で「さけるチーズ」を布団の中でこっそり食べてたのも懐かしいけど。
それももう、20年近く前の話だ。時間が経つのは早い。人生は随分ページをめくった。
(まぁ、上京した人、一人暮らしをしてる人からすると、兄弟と25年って随分一諸にいるよね。)

昨日の夜は二人でダイニングのテーブルで色んな事を話した。
今日までのことと、明日からのこと。

今朝は成田で、チェックインの時、荷物が重量オーバーで減らさなくちゃいけなくて、空港スタッフの方にもお世話になりながら、空港には出発二時間前には来ていたはずなのに、気づくと時間はあっという間に過ぎ、搭乗手続きもギリギリになって、ドタバタになった。

「梅干しの汁気大丈夫かなぁ。。。」
「でも持ってきたいんでしょ。持ってけなくても、ここで待ってるから。もう行ってきな。」
梅干しが引っかからないか、X線のゲート、ちゃんと通れたか心配で、ガラス越しに、最後のお見送りポイントのエスカレーターの所でそわそわしていた。

韓国人の12歳くらいの女の子が誰かに連れられて、下唇を噛んで静かに手を振りながらエスカレーターを降りていく。僕の隣にはグレーのパーカーを着て眼鏡をかけた、30過ぎの男の人がいる。
女の子がいなくなった後、彼は一人でほんのり込み上げた涙を手で拭いながら、そこを後にしていった。二人はどんな境遇なんだろう。何となく僕の胸は締め付けられた。

妹が現れたときはホッとした。荷物を持ってく最後のあがきで、ピンクと黒のストールを、二つぐるぐる巻きにしてる。大丈夫だ。出発できる。良かった。
エスカレーターが降りてくと共に、段々見えなくなる朝子に手を振りながら、胸の中に急に、妹が旅立つ事実が込み上げてきた。朝子は「じゃあね。」って言いながら、手振りながら笑ってる。
「頑張んなよ。」僕は声をかけた。きっと声は遠い。
「うん。」
頷きながら、朝子は見えなくなる手前になると、抑えてたものが溢れ出すように泣き出した。
でも、全てはガラス越しだった。

その後、僕は空港の中をブラブラした。
何でか分からないけど、ユニクロでスリッパとTシャツを買った。
それで、飛行機はもう飛び立つ頃だった。

いいね。きっと楽しいよ。きっと、強くなるよ。
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by sonic-trip | 2011-02-09 01:17