sonic&trip-「AKIRAの文学音楽」

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2007年 04月 23日

sonicyouth。動く、欠落。

sonicyouthのライブに行ってからというもの、僕のCD5枚入るコンポの中には常にsonicyouthが5枚入ってる状態。


ずっと聴いてる。


僕はずっと多分9000円も出せば買えるようなステレオで音楽を聴いていたんだけど、この前妹がそのコンポを僕に譲ってくれた。

最近僕はそのコンポをダンボールの上に乗せて1畳ちょっとくらいのクローゼットの中にそれをセットして、僕もその真正面の洋服ボックスの上に枕をセット、毛布にくるまってそこに座る。それで、リモコンでピッってやるの。


時間が過ぎて、人生が進んでいくと取り返しのつかなくなったことが少しずつだけど増えてくる。


僕は一人になりたいとき。って言っても本当に一人になりたいとき。ベットとかギターとか机とかそういう部屋にあるものが全部、嫌になるときがある。自分の部屋にもいたくないし、外にも行きたくない。ある意味自分っていうものを認識したり感じていたくない、っていう時。その真っ暗なクローゼットの中の洋服ボックスの上で息をひそめて、あるいは息を殺して、ジッとしている。
何か取り返しがつかないような気になって仕方ない。


引っ越す前は押入れの中だった。小さい頃、僕はよくおばあちゃんに押入れの中に閉じ込められていて、初めは泣いてばっかりいたんだけど、いつの間にか懐中電灯を消して開けてもらえるまで闇の中でジッとしていられるようになった。
何でよく怒られていたかというと取り返しのつかないオネショのシーツを作ることに関して、僕は天才だったからだ。
押入れの中は、布団の匂いと木の匂い。本当にそれだけで、僕はいなかった。僕はそのままよく眠ってしまった。


いつの頃か、すねたりすると押入れに自分からこもるようにもなった。そうしているとみんなが僕をいないと思って僕の話をし始めるんだ。これは愉快でもあり危険なことでもあった。


暗くて狭いとこが嫌い、って言う人も聞くけど僕はそこを快適に作れれば、結構好きなのかもしれない。何かオオカミとかが自分の巣でジッとしてるような、そんな気持ちになれる。


そこに音楽を持ち込んだのはある意味、すごいことだった。それはそれでありだった。ヘッドフォンで一人になるよりクローゼットの中に響く音楽と空気と一体になることはまた別物だ。

でも真っ暗で無音じゃないと、仲間を失った取り返しのつかない王様、「オオカミ王ロボ」みたいな気持ちにはなれないけれど。
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by sonic-trip | 2007-04-23 01:35
2007年 04月 18日

遠くの方で雷、鳴った。

僕は何となくお皿を洗って、夕方頃、夕食のためにありあわせのサラミやら菜の花やら長いも、まいたけですっごく適当にピラフを作っていた。

一瞬ピカッて光ってゴロゴロ言い出したんだけど、何か今日の雷はゴロゴロっていうよりゴボゴボいってた。

何か空の上から巨大な鯨がすごい勢いで飛び込んできたような音だった。

プールの中に思いっきりジャンプ台から飛び込んで沈んでいくときに聞こえるあのゴボゴボしたような音。

何だか少しだけ僕は置き去りにされた海底都市に住んでいるような気分になった。そしてその海底都市キッチンで夕食にピラフをせっせと炒めているわけ。

夜に「遠雷」という映画を見た。今日はきっとふさわしい。根岸吉太郎監督の映画。

初めは何ということもなくご飯を食べながら文字通り、見ていた。
家には誰もいなくて、静か。雨の音の中、時折選挙運動の車が家の前を通り過ぎていく。
物語が終わりに近づいたときにグッグーッと引き込まれてしまった。
最後に青い鳥っていう歌を歌うシーンで胸がじわぁっと熱くなった。

良かったな。
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by sonic-trip | 2007-04-18 00:16
2007年 04月 11日

yes,please

 今日、4月11日。僕たちのファーストアルバムが発売される。
随分長かった。本当。出来上がってからもう8ヶ月くらいがあっという間に過ぎてた。
でも、やっと今日発売になる。

 本当メンバー、スタッフ、応援してくれる人みんなのおかげです。感謝感謝です。アルバム発売に関して僕が思うことといったらそれだけです。本当みんなのおかげです。発売されるからには少しでも多くの人のもとにアルバムが届くといいです。
本当みんながいなくちゃ、世の中に僕の曲が発売されることになんて一人じゃ絶対できないもの。

 発売してみないと僕にはきっと分からない。

 僕はここ3日間くらい、高熱出して寝込んでた。昨日今日でやっととりあえず動けるようになった。りんご3切れくらいしか食べてなくてびっくりするくらい痩せたけど、昨日今日食べまくっていたらいつも通りに戻ったと思う。やれやれ。




 それで今日はこのアルバムが僕の手元からようやく離れていくお別れの日だった。

 横浜の方をぶらぶらしながら色んなことを思い出してた。レコーディングのこと、メンバーみんなとの思い出。大学の頃。高校生の文化祭。

 横浜はビュービュー風が吹いてたけど僕の気持ちは幸せでいっぱいだった。個人的に何といっても僕はこのアルバムの始まる瞬間の透き通ってる感じがたまらなく気に入ってる。ただ、透明感がある。とかじゃないとこが気に入ってる。清涼飲料水的なものじゃなく。

 悲しいとか色んな気持ちが詰まっているものが最終的に音楽の中で溶けて透き通ったものになってる。僕はそういうの(映画でも小説でも詩集でも)が一番好きだから。何となく僕も澄んだ透き通った生き物になったような気になれるから。アルバムの始まりを聴くといつもホッとするよ。みんなもそういう風になるなら嬉しいけど。



アルバムはそれから一人ぼっちの曲になったり、死についての曲、恋、記憶について、色んな曲が続いてく。
それで最後は心の中で、だ。この演奏ももはや再現は不可能というある種の空気が詰まってしまったと思っている。大切なテイクになった。マイクチェックとかも殆どしてないテスト演奏のテイクがみんなの同意からそのままアルバムに入ることになった。

初めて作るアルバムの最後の曲。僕たちの演奏は自分達の作った空気に少し怖がりながら、もつれながらも進んでいく。この曲は本当に何から何まで全て直しなしの一回きりの演奏がそのまま入ってる。
僕は自分の歌を直したいって最後まで随分ダダをこねたけれど(笑)今じゃ何も気にならないや。


もっとも、このアルバムは基本的に他の曲も少し直しを入れる程度で全部歌と演奏同時録音の一発で録った。
正真正銘、あの時の瞬間の僕たちが詰まってる。


 このアルバムの収録曲で一番初めに録音した曲は今から1年半も前になる。今聴いてもやっぱり僕らは本格的なレコーディングも初めてだからかすごく緊張してる。すごい緊張感。でも最初っていうのは本当の本当に人生でたった一回きりなんだ。5人みんな、最初だった。

信じられないくらい集中してた。

僕も運動会とか学芸会とか比にならないくらい集中してた。
 

第一日目のその日のレコーディングが終わったときは嬉しい気持ちでいっぱいで、帰り道、乃木坂の駅前の電信柱をよじ登ってみんなに叫んでたと思う。
 


 みんな聴いてみて。このアルバムが僕らから離れて色んな人の思い出と一緒になりますことを祈って。


(あ、あと。一応、全国のインディーズ取り扱い店で発売ってことなんですが、デビューアルバムだしもしかしたら置いていなかったり、売れちゃってたりして、お店に在庫がないってことがあると思います。
本当良かったらそういう状況であってもお店の方に注文してもらったり、お店の人に質問してもらえるとありがたいです。お店の人たちが僕たちを知ってもらえるチャンスにもなるので。よろしくお願いします!)
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by sonic-trip | 2007-04-11 03:25